2階病棟は、理想に基づく細かな要望があがってきました。
- 地域の人々をできるだけ多く受け入れられるようにすること
- ベッド数は有床診療所に許可されている最大数の19床
- 病室は全て個室とし付添い用のソファベットが置ける広さを確保すること
- 家庭的な温かい雰囲気の中でくつろげるリビングルームや図書コーナー
- バルコニーで花を育てたり車いすで散歩できる庭があるといいなぁ
- 座位が取れない人でも入浴できる設備
- スタッフが動きやすく機能的な動線で
病棟の全周バルコニー、深い庇、水平ルーバーなどのパッシブデザインを取り入れることにより環境負荷の低減と共に居住性の向上を実現する計画としました。
診療所のホスピタリティーを表現する白い外壁は親水コーティングが施された既製品のサイディングを採用しコストを抑えるとともに、シンプルなデザインの中に「清潔感と信頼感と親しみ」を表現しました。
2階の病棟フロアは、3タイプの個室と個室的3床室とし、全てのベッドサイドが専用の窓からバルコニーへと繋がっています。
医療コンソールの無い病室、デイルーム、談話室、せせらぎのある庭園など家庭的で穏やかな空間としています。
1階外来フロアは、患者動線を緑豊かな外周部に配置してアメニティ向上を図り、スタッフ動線を中央部に集約する効率的な計画としました。
医療事務室や休憩室などスタッフゾーンの充実を図り、複数の医師による連携や働きやすい医療環境の実現を目指しました。
スタッフの笑顔が患者さんの幸せに繋がることを願いながら。
まず、1階を外来診療所と厨房、2階を病棟とする基本計画がスタートしました。
1階外来は、医師を中心としたスタッフの働きやすさと連携が患者さんの笑顔につながるとの考えからスタッフエリアを中央部に集約して合理的な動線とし、医療事務室や休憩室を設けてスタッフゾーンを充実させる計画としました。
また、「美味しい食事は元気の源」との考えから院内調理できるよう厨房を設けました。この規模の診療所では珍しいです。
患者動線は緑豊かな外周部に沿ったL型とし、物療(リハビリ)室と相談室は庭を眺める明るいスペースに計画しました。
地域の方々から寄せられた絵画や陶芸作品などを随所に展示して楽しめるようにしています。