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農地転用許可申請

2009年03月27日(金)

Y邸の敷地は市街化区域ではなく、市街化調整区域にあり地目は「田」です。
ここに住宅を建てるために農地転用許可申請を行います。

市街化区域&市街化調整区域について

(市街化区域)
「既に市街地を形成している区域」「おおむね10年以内に市街化を図るべき区域」で
上下水道・道路・公園などの都市基盤整備が行われています。
商業地域・工業地域・住居地域などの「用途地域」が定められており、
土地の用途規制、日影規制、建蔽率、容積率などが細かく決められています。

(市街化調整区域)
「市街化を抑制する区域」で都市基盤整備は積極的に行われません。
(上下水道がなかったり、道路も舗装されていなかったり・・・)
原則として建物を建てることができない区域です。

・・・が、原則ということは例外があります。

都市計画法34条第10号 「農家の二男、三男が分家をし住宅を建築する場合」

Yさんは農家の二男→結婚して独立→分家なので、このケースにあてはまります。

(上記の場合でも市街化区域内にも土地がある場合は許可されなかったり、農業振興地域に指定されている優良農地の場合は、許可がおりるまでに半年、一年、それ以上かかったりします。)

今回はそのどちらでもないのでスムーズに許可がおりるでしょう。
農業委員会(役所内にある)は毎月10日に開かれるので、4月10日までに書類をそろえて提出する予定です。
日本の国土・・・豆知識

日本の国土(37万平方キロ)は都市計画区域(約26%)と都市計画区域外(74%)に大きく分類されます。

さらに都市計画区域は市街化区域(約15%)と市街化調整区域(約35%)、非線引き都市計画区域(約50%)に分かれます。

※ということは市街化区域は国土全体のわずか4%にすぎません!・・・約1万4500平方キロ

兵庫県の場合は、阪神間、神戸、東播磨、西播磨などの「都市計画区域」と山間部の「非都市計画区域」に分かれています。

Y邸のある稲美町は東播磨都市計画区域に属し、市街化区域と市街化調整区域に分かれています。


Y邸新築計画スタート・・・敷地測量&地盤調査

2009年03月04日(水)

3月4日 小雨の中、敷地測量と地盤調査を行いました。

調査は専門業者に依頼します。

大阪から測量2名、地盤調査2名の計4名が到着。

お隣のご主人、水利組合の役員さんも見に来てくださいました。

【敷地測量】

210304sikiti約100坪の敷地はのどかの田園風景の中にあります。

もともと農地なので、宅地分譲された土地とは違い、いろいろと準備が必要です。

まず敷地測量を!農地転用申請についてのお話は次回

敷地とその周辺(道路、水路、隣地境界)の境界を確定し、計測します。

約30年前に換地した当時の境界杭が確認されたのでスムーズに進みました。

(境界杭やはっきりした目印がない場合、境界設定で難航する場合があります)

210304mannho-ruベンチマークは前面道路のマンホールに設定しました。

ここを基準点にして測量を行います。

設計図書にはベンチマーク(BM)が明記されます。
敷地と道路の高さ関係等を確認します。

(周囲が田んぼなので湿気を避けるために道路よりやや高めに造成する予定)

トランシット(ゼオドライト)で計測しています。

210304kikai

【地盤調査】

210304zibanntyousaスウェーデン式サウンディング試験を行いました。

この方法は、スウェーデン国有鉄道が20世紀初頭に不良地盤の実態調査として採用したものです。

その後北欧を中心に広く普及し、1976年には日本でもJIS規格に採用されました。

戸建住宅の地盤調査としてポピュラーな試験です。
210304zimennロッド(鉄の棒)の先端に円錐形のスクリューポイントを取付け、地盤に貫入させていきます。

建物配置の四隅と中央の5ヶ所を調査しました。

約2時間で調査完了。

お隣のご主人も、水利組合の役員さんも親切&気さくで

若夫婦がここに住まいを構えることに「ええこっちゃ」(訳:良いことだ)と歓迎のご様子。

ご近所との良い関係は「幸せな暮らし」にかかせないものですから・・・ありがたいことです。

翌日FAXで届いたデータ速報では、軟弱地盤の心配はなさそう・・・ホッと一安心。

正式な報告は週明けに届きます。