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建築家講演会

2024年10月25日(金)

今月18日に魚谷繁礼さんという建築家の講演会に参加してきました。

魚谷さんは都市の継承について問題意識を持っており、京都の都市構成に関するリサーチを行いながら、

それらをベースに町家の改修を手掛けています。

都市継承において、京都の街並みに奥行きをあたえる路地や町家の裏の空間を「都市の遺構」

として残すことをが必要だと考ており、こうした思想から設計した建築として「コンテナ町家」

というものを紹介されていました。

3軒の長屋を都市の遺構として残すために、外壁を作らず、長屋を覆うように鉄骨フレームを架構し、

床と屋根をもうけて、コンテナを設置することで、長屋と路地を残しつつ賃貸事務所ビルを実現させています。

外壁を作らないという斬新な発想ですが、そうすることで、混沌とした路地裏空間に解放感が生まれていている印象を受けました。

もともとあった古いものを単に残すのではなく、都市空間を補完する建築によって付加価値をつけることが、京都のまちの再編に

寄与するのだと感じました。

京都に訪れた際は、「コンテナ町家」を実際に見に行こうと思います。

 

 


LIXIL見学会

2024年07月12日(金)

先日、LIXIL主催の見学会に参加させていただき、衛生陶器を製造している榎戸工場と、

タイルやINAXの歴史を知ることができるライブミュージアムに行ってきました。

 INAXとは建材・設備機器を取り扱う大手メーカーであり、のちに主要な建材メーカー4社と統合し、株式会社LIXILとなった経緯があります。

そんなINAXですが、元々は小さな陶芸の会社からスタートしました。

産業化に伴い様々な制作に挑戦してきた中で、フランクロイドライトが設計した

旧帝国ホテル本館の柱にINAX製のタイルが採用されたことから、

建材メーカーへとして大きく成長していきました。

旧帝国ホテルの黄色みがかったタイルは当時の技術で作り出すことは難しかったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

INAXが衛生陶器を取り扱うようになったのは、会社を大きくするにあたり、

TOTOの創業者である大倉和親から融資を受けていたことがきっかけだそうです。

TOTOLIXILは共に衛生陶器の国内シェア率が高く、ライバル関係にあると思っていましたが、元は同じグループであったことに驚きました。

 

こういった歴史的な背景や製造過程を知ることは、製品の付加価値となり、

検討する際の材料になるのだと、この見学会を通して感じました。

 

 

 

 


はじめまして。

2024年06月28日(金)

新入社員の樋口です。

入社してから約3か月間、枚方市有料老人ホーム新築工事PJの実施設計に加わり、

一般図の修正作業やその他必要な図面について丁寧に教えて頂きながら、作成してきました。

その中で、壁の中身が断熱材や石膏ボード、サイディングなどといった複数の素材で構成されていることや、

防火範囲に干渉している建具には防火設備として設けるなどといった建築法規がたくさんあることを知り、

自分が大学で学んできた建築の知識はほんの一部でした。

ただ教わった通りに図面を作成するのではなく、次に生かせるように知識を蓄えていくことを意識し、

日々の業務に取り組んでいきたいと思います。

 

設計業務の一方で、事務所にある熱帯魚の水槽管理も担当しています。

これまで施設環境向上のために、水槽内の見栄えを良くしようと水草や流木を購入し、レイアウトを模索してきましたが、

見栄えを重視した影響で、水槽内の酸素が非常に少ない状況になっていたことに気づきませんでした。

自然にも寄り添い、住みやすい環境を整えてあげることが設計者として大切なことだと感じています。