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2026年05月22日(金)

先日、まだ夏が本気を出す前にと箕面大滝を見に行きました。

滝を見に行くなんて小学生ぶりでしたので非常に満足のいく行楽となりました。

滝を見るべく坂を上っていく道中に街並みからにょきりと飛び出すものがあり、

それはより高所へとショートカットするためのEVだけの建物でした。

私が少し驚いたのは、学生時代、山肌に張り付いた町への設計提案として

地形にスリットのように建築を差し込む、似たような案を出したことがあります。

 

当時も参考となる事例は調べてはいましたが、かなり近所に同様の事例があるとは知らず、リサーチの難しさと重要性を再度思い知りました。

 

創造的な建築に際しては、まだないものを考案し、実現し、そして受け入れられていく必要があります。

裏を返せば、今日あるものを観察し、その轍をなぞり、そしてその先に踏み出せるかということかと思います。


BIMの本懐

2026年05月13日(水)

スペースクリエーションでは近年BIMという新しい設計ツールを導入を進めています。

このBIMという言葉は、建築(building)情報(information)モデル(model)の頭文字をとったものであり、従来の二次元的な作図・検討をしながら、同時に三次元でモデルが立ち上がっていくツールです。

 

これは設計内容に応じた3Dモデルがあることで、意思疎通に役立つのはもちろんなのですが、BIMの本懐としては、平面図・立面図といった設計の中で複数作成される図面を一つのBIMファイルにまとめることで、設計情報の重複利用ができることです。

というとなんだか難しそうですが、図面ごとの齟齬をなくしつつ検討を進められるということです。

【容積率・道路斜線確認しつつ平面・階高さを検討した物件】

【仕上・設備配管・構造フレームの既設と新設の干渉を三次元で検討した改修物件】

設計の中で検討すべきことは多岐にわたりますが、

検討事項の数に応じて図面が増えていくと、検討結果の相互反映に甚大なコストと手落ちのリスクが伴います。

一意に定まる3Dモデルに設計情報を盛り込んでいき、

そこから各種検討事項に沿った図面を切り出せるようにすることで、

BIMは検討が進み定まっていく設計情報をもれなく反映させ、迅速で正確な設計ができるツールとなります。


長崎旅行

2026年04月24日(金)

私事ですが、先月連休をかさ増しして長崎旅行に行ってきました。

博多→ハウステンボス→五島列島→長崎駅と徐々に奥まっていくような旅程だったのですが、最奥の県庁所在地に向かっていくという都市構成がなかなか珍しいものでした。

こう書くと長崎は最果てのように感じられますが、

素敵な建築も多く、しっかりと中心地として栄えてましたし、

かつては出島を擁し海外文化の最先端でもあったという長崎にしかない歴史もあります。

万博という造成島に設けられた仮設建築群を目にした後だと、

望む望まざるにかかわらず、建築は都市に根差し、都市は歴史を宿すということが一層鮮明に感じられた旅となりました。


[rhinoceros/grasshopper] 測量図から地形の3Dモデル

2026年02月25日(水)

スペースクリエーションでは、BIMをはじめとした様々な3Dツールを用いて設計を行っていますが、BIMとは??何ができるの??どうなっているの??と思われる方もいるかもしれませんので、色々な角度から紹介していきたいと思います。

今回は、Rhinocerosという3Dソフトで測量図から地形の3Dモデルを自動で立ち上げるプログラムを作成したので紹介いたします。

これは極端な例ですが、敷地には様々な起伏があり、

3D空間で設計を進める場合、2Dの測量図ではなく、3Dの地形が欲しくなります。

①測量図を読み込む

各数値がその場所での標高を示していますが、すき間がどうなっているのかさっぱりわかりません。

 

②数値同士の境界線を引いて立ち上げる。

ボロノイ分割という、二点の垂直2等分線を用いて分割する方法をつかいます。

これで敷地を数字ごとにエリア分けできたので

それぞれ数値通りの高さに持ち上げてきます。

これではいいとこ霜柱ですかね、

高さは出ましたが、エリア同士の境目が崖となっていて、地形とはまだ呼べなさそうです。

 

③エリアのすき間を作る。

各高さの面を境界線からオフセットして、繋げるための余地を作ります。

上から見るとこんな感じです。

 

④平らな面同士をつなぐ。

平らな面同士のすき間は四角のところと

 

三角のところがあるのでそれぞれ繋いでいきます。

   

⑤滑らかにする。

最後は作図過程では不要ですが、パースでの見栄えを考慮して滑らかにしていきます。

レンダリング風にするとこんな感じです。

 

⑥運用する。

これら高さを読み取って立ち上げ、滑らかにしていく操作は

手で一つ一つやっているわけではなく、rhinocerosというモデリングソフトのgrasshopperというツールでプログラムを書いているので

値や位置を変えれば自動で地形が作成されるので、

別の敷地であっても、プログラムを通せばすぐに地形の3D化ができます。

このような手順で、地形の3Dモデルを作成しています。

また次回は、別の角度で掘り下げてみましょう。


ミナペルホネン展@世田谷美術館

2026年01月30日(金)

東京に行く機会があったので、世田谷美術館で開催されている「つぐ minä perhonen」展に行ってきました。

会場は駅から少し離れた砧公園内にあり、落ち着いた環境の中で展示を見ることができます。

本展は、ミナ ペルホネンの創立から現在までの活動を、「つぐ」という視点で整理した内容となっており、

衣服に加え、テキスタイル原画や試作、プロダクトなどが展示され、完成に至るまでの工程や考え方が分かる構成でした。

ミナペルホネンは”せめて100年”というい思いで始まったブランドで、今年でちょうど30年だそうです。

今回展覧会に訪れることを父に伝えた際、自分の書棚にある10周年展と20周年展の目録を見せてもらい、

血は争えないなと思うとともに、世代を超えて愛されるデザイン、という意味を痛感しました。

世代を越える力強い設計、というものが何か考えていければと思います。