2024年10月25日(金)
今月18日に魚谷繁礼さんという建築家の講演会に参加してきました。
魚谷さんは都市の継承について問題意識を持っており、京都の都市構成に関するリサーチを行いながら、
それらをベースに町家の改修を手掛けています。
都市継承において、京都の街並みに奥行きをあたえる路地や町家の裏の空間を「都市の遺構」
として残すことをが必要だと考ており、こうした思想から設計した建築として「コンテナ町家」
というものを紹介されていました。
3軒の長屋を都市の遺構として残すために、外壁を作らず、長屋を覆うように鉄骨フレームを架構し、
床と屋根をもうけて、コンテナを設置することで、長屋と路地を残しつつ賃貸事務所ビルを実現させています。
外壁を作らないという斬新な発想ですが、そうすることで、混沌とした路地裏空間に解放感が生まれていている印象を受けました。
もともとあった古いものを単に残すのではなく、都市空間を補完する建築によって付加価値をつけることが、京都のまちの再編に
寄与するのだと感じました。
京都に訪れた際は、「コンテナ町家」を実際に見に行こうと思います。