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市営住宅耐震改修工事監理報告03

2021年04月24日(土)

今回は、前回の報告からの続きで、耐震改修工事の鉄骨ブレース工事の建方工事を報告します。

前回、工場検査を実施した工場より、現場に鉄骨を搬入します。

搬入した鉄骨は、現場で再度寸法、数量の確認を行います。

続いて、クレーンにより建方工事に入ります。

建方完了後は、仮ボルトをし、鉄骨の建ちを見ていきます。

建ちは、建物の倒れで、管理許容差 e<H/4000±7mmかつe<30mm、

柱の倒れは、e<H/1000かつe<10mmで

現場で建ちの確認を行いました。柱の倒れは、ほぼ+1mmを確認しました。

鉄骨の建ちが確認できると、高力ボルトの締付けの工程に入ります。

1次締め→マーキング→本締めの順序で、確認していきます。

1次締めは、ねじのサイズで決まったトルク値でナットを締め付けます。

そして、マーキングを行い、本締めの工程に入ります。

本締めは、1次締めのレンチと違う専用レンチで、

ピンテール破断をするまで締め付けます。

本締め完了後は、共回り、軸回りを確認し、確認された場合は、

ボルトを新しいものに取り換えます。

確認後は、錆止め塗装し、鉄骨工事は完了します。

今回は、特に大きな問題なく鉄骨ブレース設置工事が終了しました。

次回は、耐震スリット工事について報告します。

 


市営住宅耐震改修工事監理報告02

2021年03月20日(土)

今回は、耐震改修工事の鉄骨ブレース工事について報告します。

耐震改修工事は、強度の向上、靭性能の向上、バランスの改善などを目的としています。

鉄骨ブレース補強工事は、耐震の強度向上を目的として施工します。

今回の工事は、下図の図面の鉄骨ブレースを設置していきます。

 

ブレース位置は、構造計算により位置を決定しています。

鉄骨製作は、何か月前から鉄骨製作図をチェックし、現場搬入前に図面通りの

製作がされているか、検査を行います。

検査項目は寸法確認、超音波探傷試験、スタッド曲げ検査、書類ミルシートの確認をし、

他には、鉄骨工場のグレード確認確認も行います。

下の写真が検査時の写真です。

工場は、製作された鉄骨が整然と並べてあり、順に確認できるようになっていました。

検査は、特に問題なく順調に進みました。

先程話した、鉄骨工場グレードは、S、H、M、R、Jの5グレードがあります。

S、Hグレードは高層ビル用の工場、Mグレードは中高層ビル用工場、Rグレードは

中層ビル(5階以下)用の工場、Jグレードは3階以下の建物用の工場になります。

Sグレードの鉄骨製作工場は全国でも十数ヶ所しかない高度な技術と

製作設備を備えた工場になります。

今回は仕様書で指定のあるMグレードの工場になります。

この検査後、現場に材料の搬入を行い、鉄骨建方を実施していきます。

耐震改修の鉄骨ブレース工事は、既存建物と仮設足場の間を通すようにして、

鉄骨を設置していきます。

次回は、その内容を、報告させて頂きます。

 


現場調査

2021年03月15日(月)

先日は現場調査に行ってきました。

設計を行うにあたっては現場調査が必要になることが多いです。

特に改修設計では大切になります。

今回はフリーアクセスフロアという配線の空間を作るために床を二重化にする改修を行います。

 

現場調査で写真や動画を撮り、必要な所は実際に測定しながら進めていき、それらの情報を元に図面化していくのです。

毎度の事ながらたくさん写真を撮るのですが、後でここの写真がない・・・というような事もあります。

写真の撮り方一つでも慣れや力量が現れますね。

 

最近は360度カメラやレーザー測定器などもあるのでそういった物を使ってみるのも便利かもしれないなと思いました。


S邸新築工事 パース・竣工後の比較

2021年03月08日(月)

年末に無事竣工したS邸

今回は計画段階で作成した、CGと竣工後の比較をしてみようと思います。

(左:竣工後  右:計画段階CG)

↑門屋

打合せにて少々仕様が変更になった箇所がありますが、

ボリュームや配置はほぼ合致していました。

↑ダイニングキッチン

こちらもダイニングキッチンの空間構成とレイアウトが再現できていたかと思います。

↑洋室・和室

右手の収納扉は以前ブログにて紹介しました屏風入り框扉になり、

上品な雰囲気に様変わりしたのがわかります。

 

 

最近はCGを作成することも増え、まだまだリアリティを出すには勉強が必要ですが、

施主様の思い描く空間や意図するものが伝わりやすい資料作りとしても力を入れ、

最適のCGが作り出せるよう努力しようと思います!

今後、以前作成した他物件のパースやこれからの出来上がったパースを

随時UPしていこうと思いますので、良ければご覧頂きたいです。

 


市営住宅耐震改修工事監理報告01

2021年02月27日(土)

昨年から大阪市・市営住宅の耐震改修工事の監理をしています。

市営住宅で、ある程度の年数のものは、耐震改修工事をし地震に対策を

順次行っていっています。

私が、耐震改修工事監理業務も、これで4件目になります。

耐震改修工事は、住みながらの工事になります。住民方々には色々と

協力を頂きながら工事を進めなくてはいけません。

現在、コロナ化の緊急事態宣言中も、住民、施工者が協力しながら

工事を進めています。

今回の工事は、昨年の夏より着工し、昨年中は撤去工事、杭工事を進めてきました。

今年になりコンクリート工事、鉄骨ブレース工事と進めてきています。

今回はコンクリート工事の重要な受入検査の報告をさせてい頂きます。

受入検査は、フレッシュレスコンクリートの試験といわれています。

コンクリート打設前には、必ず試験を行います。

試験は荷下ろし地点で、

1.コンクリートの種類の確認

特記仕様に記入されているコンクリート種類、強度、温度補正を確認し、

配合計画書との照合を行います。

2.運搬時間の確認

打設時間にかかる時間をチェツクするために運搬時間を確認します。

25℃以下→120分以内、25℃を超える→90分以内と

コンクリートの練り混ぜから打込み終了までの時間が決まっています。

3.スランプ、フロー、空気量、塩化物量、温度の確認

上記の項目を特記仕様、配合計画書で数値を確認し、現場で試験を行います。

今回は、スランプ18㎝(±2.5㎝以内)、空気量4.5%(±1.5%以内)

塩化物量0.3㎏/㎥以内を確認し現場写真で残します。

4.テストピースの採取

コンクリート強度、型枠、支保工の解体工事確認のために採取します。

今回は、1week現場水中養生、4week現場水中養生、標準養生、

型枠、支保工解体確認要テストピースを各3本ずつ採取します。

この試験を実施し、品質、品質の変動のおそれがないように注意します。

打設量が150㎥以内でも、台数により試験を何台毎に行います。

細かいチェックにより、工事の品質を確認していきます。

次回は、鉄骨工事を報告します。