2026年11月03日(火)
「おすすめの一冊」を紹介する企画ですが、今回は、最近の私に深く刺さった「2冊の本」を紹介したいと思います。
40代になり、これまでの人生と、これから進むべき次の20年を見つめ直す中で、どちらも私自身のキャリア論を言語化するうえで大きな意味を持つ本となりました。
20代の原体験:リーマンショックによるリストラという絶望
振り返れば、私は20代の頃、最初の会社でリーマンショックによるリストラという、猛烈な理不尽を経験しました。
会社を追われた当時、夜のランニングが日課だった私は、暗い夜道を一人でトボトボと歩きながら、圧倒的な虚無感に襲われていました。
「こんな理不尽に抗えないのは、自分に圧倒的な力がなかったからだ」
ただの専門学校卒で、学歴も後ろ盾もない。指示された通りに真面目に仕事をしているだけでは、誰も自分を守ってはくれない。あの夜、私は「二度と他人に自分の人生の舵取りを握らせない。自分の足で立ち、実力で生きていく」と強く心に誓いました。
そこから死に物狂いで努力し、一級建築士の資格を掴み取り、必死に走り続けてきました。
42歳の焦燥感と出会った『成長以外、全て死』

そして、42歳になった今。
これまでの人生を振り返り、胸の奥に消えずに残る「焦燥感」の正体を探していたとき、中野優作さんの著書に出会い、『成長以外、全て死』という言葉に衝撃を受けました。
これまでのキャリアの中で、自分の能力を否定されたこともあれば、設計をやめて別の仕事に進もうと考えたこともあります。それでも、自分の可能性を否定されたくない。成長を止めたくない。そんな生存への執念が、この言葉に強く重なったのだと思います。
理不尽を切り抜けるための『理不尽仕事論』と2つの思考法
では、「成長以外、全て死」という極限の意識の中で、私は具体的にどう考え、理不尽を切り抜け、自分の牙を研いできたのか。
その思考を整理するうえで、もう一冊、強く響いた本があります。坂井風太さん・ぐんぴぃさんの著書『理不尽仕事論 「クソが!!」と思った時に読む本』です。

この本をきっかけに、これまで自分が仕事や人生の中で何を判断基準にしてきたのかを、改めて言葉にしてみたいと思います。私が特に実践してきた思考は、次の2つです。
① 評価は「半分だけ」受け取る
周囲からの評価をすべて自分の人間性や能力と結びつけてしまうと、心が折れてしまいます。評価には、自分の努力だけでなく、運や環境も影響します。だからこそ、半分は「運や環境のせい」と割り切る。そうすることで、理不尽に闇堕ちせず、次の挑戦に向かうエネルギーを残すことができます。
② 「損得」ではなく「善悪」で選ぶ
目先のタイパや損得だけで動いていると、仕事はどんどんつまらなくなり、結果的に信頼を失うことにもつながります。「長期的に見て、自分が誇れる、カッコいい選択はどちらか」。それを判断基準にすることが、結果として自分の実力を磨き、信頼を積み重ねる土台になると考えています。
絶望を乗り越えた先にある「芯体的な痛み」と「心の瘡蓋」
私自身の経験から、強く実感していることがあります。
それは、心身に深く刻まれるほどの負荷や、しんどい逆境に向き合う経験こそが、自分を大きく成長させるきっかけになるということです。
私にとって、あのときの絶望は単なる一時的な苦痛ではありませんでした。肉体だけでなく、自分の「芯」にまで刻まれ、その後の生き方に影響を与え続ける痛み。私はこれを、あえて「芯体的(しんたいてき)な痛み」と呼んでいます。
学歴や環境が人生に影響するのは事実です。それでも、それらを理由に自分の可能性まで手放したくはありません。
私のキャリアを支え続けてきたのは、あのときの圧倒的な絶望で味わった「芯体的な痛み」と、それから今に至るまで、幾度となく痛みを経験し、もがきながら生きてきた中で厚くなってきた「心の瘡蓋(かさぶた)」なのだと思っています。
おわりに
42歳、まだまだ焦燥感の真っ只中です!
でも、「クソが!!」と笑い飛ばしながら、これからも泥臭く成長を追い求め続けます。
今回紹介した2冊は、そんな私の折れない心のサプリメント。
もし今、理不尽と闘っている方がいたら……一緒に自分の人生の舵を握って、ゴリゴリ突き進んでいきましょう!



















