2025年12月12日(金)
一夜明けて、研修旅行の2日目です。
この日は岡山・倉敷を巡るグループと豊島へ向かうグループに分かれて行動しました。
岡山・倉敷チームは、大原美術館をはじめとする倉敷美観地区などを訪れ、そこでしか味わえない非日常感を楽しんでいました。

江戸時代の面影を残す街並みに明治・大正期の建築が溶け込む独特の景観は、普段の生活とはまったく異なる時間軸で育まれてきたもので、その奥行きの深さに感動を覚えます。

一方、豊島チームは1日目に続き船で移動、豊島美術館へ向かいました。

空間そのものは非常にシンプルですが、滑らかな曲面コンクリートが内と外の境界を曖昧にし、光・風・音の変化がそのまま空間の表情として伝わってくる場所でした。緻密な設計と高い施工精度に裏付けられたその空間は、社会的な「時計の時間」とは別の、自然のリズムに身を委ねるような感覚を与えてくれます。日が昇れば起き、沈めば休む――そんな自然との対話を思わせる、非常に密度の濃い体験でした。
また、豊島の名物である棚田も美しく、印象に残りました。かつて耕作放棄地となっていた棚田を再生する「棚田プロジェクト」は、地域の景観資源としての価値を見直し、島の環境と文化を未来につなぐ取り組みです。段々に広がる稲の緑と海の青が重なる風景は、単なる観光資源というだけでなく、人の手が自然と丁寧に向き合ってきた時間の積み重ねそのものを感じさせるものでした。

今回の研修旅行を通じて、準備から当日の運営まで、多くの方のおかげで充実した時間を過ごすことができました。業務だけでは見られない一面にも触れ良い刺激となりました。

また来年の研修旅行も、楽しみですね。
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鈴木 颯